影が長くなると面白くて、
毎年のように自分の影の写真を撮りますが、今年は紅葉の影の写真も撮りました。
子供の頃から冬が来るのが本当に嫌で嫌で、常春の国マリネラ(が出てくる漫画を幼馴染が読ませてくれるもんで笑)の「常春」の文字に心底憧れたものでした。
当時はなぜそこまで冬が嫌いなのか、小中学生ですから全く理解できていませんでした。高校の頃には自分でもおかしいのではないか?と思うぐらい12月には気が沈むようになり、大学の時に「これは気の持ちようだ」と思うに至って、真っ赤なコートをバイトで貯めたお金で買って、それでだいぶんマシになったという年があったりもしました。(明るい色と温かさが多少は助けになったみたいです。が、一年限りの効果でした。。)
いつから冬季鬱というのがあるという言葉を知ったか忘れましたが(余談ですが鬱、という漢字もパタリロで覚えました笑)その時以来これは間違いなく冬季鬱だなあと思うようになり、一人暮らしをするようになり、家族を持つようになり、鬱だ鬱だと言ってられないので、毎年冬に負けぬよう暮らさねばならなくなりました。
この三十年あまりで、対策に対策を重ね、寒さをどう和らげるか、暗さをどうカバーするか、寒さからくる不調をどう遠ざけるか、どうやって「いつかは春になる」という意識を維持するか、研究を重ねてだいたいなんとかできるようになりました。
必須アイテムは温度計と各種ウォーマーと、動いていない時、動けない時はカイロ・My電気製品等々です。
こんなのを使わずに冷えを治す方法がないのか、そこを薬でなんとかするのが漢方医なのではと言われそうですが、薬を飲むと副作用が出やすい私にとっては、物理的対策は強い味方です。少なくとも冬の寒さからの実害は昨今全く出ていません。ずいぶんと生きやすくなりました。
何より、対策すればだいたいのことは乗り越えられる、なのでしつこく諦めず対策を考えるべし、しかしながら何かの理由で乗り越えられない部分は最終的には諦めるべし笑という精神を、冬との格闘から得たような気がします。
今も常春の国への憧れは消えてはいませんが、それを思い出すたび、いやいや、常春の国では紅葉がないかもよ?と自分に言い聞かせています。